静岡市の田辺信宏市長は、28日の定例記者会見で、 静岡大学と静岡市が今後設置する「静岡大学将来構想協議会」で静岡市とのゼロベースでの議論を求めて 静岡大学の教員の一部が署名活動を進めていることに対し、「ゼロベース」の意味と協議会の設置時期について記者から質問され、以下のように回答しました。
以下の動画で、 19分34秒 頃から始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=6vna0D0aDM8
ゼロベースの意味について
市長「わたしたちのゼロベースというのは、3月27日の合意も含めた上で、もう一度静岡大学静岡キャンパスのあり方そして将来の、どんな大学を目指していきたいのかビジョンも示して下さった上で、ゼロベースで議論を組み立てていきたい。そのための受け皿としての協議会の要請を受けましたので、石井 [静岡大学] 学長から受けましたので、これから作っていきたいなというふうに思っています。その中で、高等教育は大事ですし、われわれリカレント教育の必要性ということも、静岡の、人生百年時代でいいと伊藤元重先生のね、この前新聞でも主張されていましたけれどもリカレント教育っていうの大事ですのでね、そんな観点から、静岡大学さんと色々連携ができることがあろうかと思いますので、そんなことを期待をしていきたいなという風に思っております。」
記者からの「[市長の回答は]石井学長が言われているような白紙撤回ではなくて、よりよい案をつくるためというニュアンスに近いような印象を受けたんですが、実際そういった理解でよろしいのでしょうか?」 との質問に対し、
市長「行政手続き上というか学内手続き上もやはり私たち第三者としてみると、もう少し学内でやっぱり丁寧な議論を積み上げておくべきでしたよね。あのシンポジウム、市の職員も行かせてもらいましたし、新聞の報道にも接しましたけども、そこのところをやっぱりね丁寧にやっていくということが大事だったんではないかなというふうに思っています。やっぱり、うーん、行政に対してもね、浜松市さんには早い時期から投げかけていたということですけれども、本当に私どもには今年の2月にこうなりましたからよろしくという説明だったものですからね、ま、そこのところ私たちも思いがあるからこそ、ぜひゼロベースで議論していきたいなと思っています。」
「静岡大学将来構想協議会」 の設置時期について
市長「 なるべく早く設置をしていきたいなとというふうに思っております 。」「 それもやっぱり静岡大学さんが主体性をもってやること、ただ私たちは静岡市議会も決議をしてもらっていますし、あの静岡市議会の皆さんの要望も受けたかたちでなるべく早い時期でということをお願いをしているというふうに理解をして頂きたいと思います。」
「静岡大学将来構想協議会」での提案について
市長「私、理念としては、リカレント教育の受け皿としての静岡大学さんが時代に合った方法だというふうにも思っていますし、もう一つはやはり海外から、とりわけアジア諸国から、静岡大学に行きたいんだと憧れられるような大学として新しい静岡キャンパスを打ち出して頂きたいなというふうに思います。私も、かつてイギリスやアメリカの留学をいつかはしてみたいなと二十代に模索したことがあるんですね。ただ、学生、特に日本の大学の中だと詳しい情報があるので東京の大学に行った方が色々有利だとかなんだのとかになるけれども、海外については、僕はとにかく英語がしゃべれるようになりたいなと、で、国際関係が勉強できるようなところがいいなと思ったんだけど、別にワシントン、ロンドンに行きたいとは思わなかったんですね。首都じゃなくても、でもイギリスだったらどこでもとにかくそういう環境があれば行くって構えで留学先を選択したんですね。その結果ブライトンのサセックス大学と縁があったわけでありまして、なにもオックスブリッジだけを目指していたわけじゃない。サセックス大学でとてもいい経験をさせてもらったし、逆に田舎のいいイングランドの雰囲気で生活できたってのはすごく私にとってかけがえのない、今、市政運営をする発想の原点にもあるんですね。そういう意味でも留学生も、東京に行かなきゃいけないということではなく、日本の大学に留学できればねとにかく夢が実現できるんだ、目標達成できるんだという留学生の意識も沢山あろうかと思います。その時に静岡大学を選んでもらえるような、そんな大学になってほしいなと、世界から学生が集まるような、そんな静大に、今でも留学生を沢山受け入れているけれども、今回こういう再編になって、その力が落ちないように、その魅力をむしろ増して欲しいなというふうに思っています。そんなことをこの協議会でも私の方から提案していきたいし、今まで高等教育あり方検討会で委員の皆さんが積み上げていった沢山の知見がありますので、それを求められれば色々提供していきたいなと思っています。」