週刊ダイヤモンド「大学激変序列」特集 (2019年9月7日号)

この特集記事の中で、静岡大学と浜松医科大学の再編計画が紹介されています。

「次に、名古屋大と岐阜大と同じくアンブレラ方式で統合に踏み切ったのが、静岡大学と浜松医科大学だ。(中略)静岡大の浜松キャンパス(工学部、情報学部)を、浜松医科大に統合するという再編図が絵が描かれている。

もっとも見ようによっては、浜松医科大に静岡大が二つの学部を差し出したように見えるのに加え、浜松医科大学のOBや地元医師会からの強力な圧力があり、新名称を含めて波乱が予想されている。

また、同じ静岡県内の統合とはいえ、静岡市と浜松市では経済圏が異なる点に注目が必要だろう。というのも、浜松市の経済圏は東海地方に近いため、東海国立機構が新生浜松医科大を取り込む可能性もあり得るからだ。」

浜松地区の新大学は、「新生浜松医科大学」と認識されているのですね。

名古屋大学と岐阜大学が参画した「東海国立大学機構」について、杉山 直 名古屋大学理事・副総長のインタビューが掲載されています。「どうすれば(機構が)うまくワークするか」との質問に対し、同氏は以下のように答えています。

「今までにない新しいものをつくりあげるという気概がなければだめだと思っています。」

「ただし、こういったものは絶対的な失敗がありません。ですが、ホチキスでパッと止めたようなものではすぐバラけてしまいます。そのためには二つの大学を一つの大学とみて、予算を含めた経営を機構がしっかりとコントロールしていきます。」

「そこで機構はすべての部局に対して、10年後のビジョンを提示してもらい、面談を始めています。」

「絶対的な失敗」が指す内容がわかりませんでしたが、学生が「再編の過渡期で大学が混乱している」と感じただけでも、ある意味、失敗といえそうです。この記事を読んで、教育現場の改革には周到な準備が必要だと思いました。

「大学激変序列」特集は、オンライン版を以下でお読みになれます(2019年9月3日現在)。
https://diamond.jp/articles/-/213168